髪染めだけではない。神秘のハーブ「ヘナ」-古くから様々な薬効で人々の生活に寄り添ってきた「ヘナ」の歴史-

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ヘナとはいったいどんな植物?

ヘナはミソハギ科の植物で日本では指甲花(シコウカ)、英語名HENNA(ヘンナ)と呼ばれています。

インドを始めネパール、スリランカ、パキスタン、イラン等に広く自生し、木の高さ3~6mほどの低木樹木で、芳香のある白色の花を咲かせます。熱帯地方では生け垣に使われ、日よけや風よけにも使われています。

100年もの間葉をつけ、乾燥した気候でも丈夫に育つのもヘナの特徴です。

アルカリ性で化学肥料を使用していない土地では、最高のヘナが育つそうです。

古来より薬草として使われていたヘナ

インドの伝承医学「アーユル・ヴェーダ」ではヘナの葉から軟膏を作り、切り傷や潰瘍の治療薬に、葉を煎じた汁を炎症や火傷の治療に使ってきました。

また、ヘナの実と花を搾ったヘナオイルは香水として使われ、額につけると頭痛が治るとされています。

さらにヘナは体温を下げる効果やむくみをとる効果が知られており、殺菌・消臭効果を利用した水虫の常備薬や脇の臭い消しにも使われてきました。

因みにインドでは昔、牛の不妊治療にも使われていたそうです。

魔除けやお祭りにも使われるヘナ

ヘナは「旧約聖書」の雅歌にも登場していることからも分かる通り、紀元前からその薬効や香りが人々に親しまれてきました。そしてその様々な薬効が上に古来より魔除けとして、呪術的、宗教的にもしばしば用いられてきました。

古代エジプト女王クレオパトラは、ヘナを原料とする香水「シプリナム」を使ってアントニウスを誘惑したと伝えられています。

エジプトでは髪や眉毛、髭、さらに手足や爪をヘナで染めていました。インドではヒンドゥー教の女神「ラクシュミー」が好んだハーブとして信じられていることもあり、ヘナは染料として結婚式など慶事の際、手や足に模様を描くメヘンディ(ヘナタトゥー)に使われています。

魔除けとしてアイシャドウにヘナを使って、虫除けの効果もあったそうです。ちなみに、ヘナの葉っぱにはほとんど虫がつかず、食べられる事がないそうです。虫は好まないので育てやすく、人に良い効果がある、とても有り難い植物ですね。

白髪染めに使われるヘナ

ヘナや髪にやさしい植物性の染料として認知度が高まっているヘナ。

一般的な化学物質を多く含む染料と比較すると、髪に与えるダメージが少ないどころか、髪に潤いを与え、つややかな髪質となるのがヘナの良いところ。

ただ、染まりづらかったり、使用方法が面倒だったりといった印象も持たれていませんか。

近年技術の進歩により、様々な色が選べ、使用方法も一般的ものとさほど変わらないものも商品化されております。

ヘナを前面に押し出してアピールしているものの、成分的に髪に害があるような紛い物があるのも事実です。このあたりに注意して一度試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ヘナは近年、ローソニア等の有効成分が含有されていることで、髪質の改善やスカルプ効果が化学的に解明されてきました。しかし、インドでは古来より幸運と美の女神「ラクシュミー」を家内安全と繁栄を願う女性たちがこぞって祭ってきました。この長い歴史と文化、おもいを感じながらヘナに触れてみてはいかがでしょうか。

参考文献
・新あたまから元気!―アーユルヴェーダ家庭療法とヘナで安心美髪 [ パティルシーマ長沢 (著) ]
・トリートメントヘアカラー ヘナ―若々しく美しい髪を保つために [ 塩田 要 (著) ]
・美髪再生―髪にやさしいヘンナをはじめましょう [ 塩田 鹿納命 (著) ]

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この記事を書いた人

「女性のライフスタイル応援ウェブマガジン」ボタニカルと編集部です。

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