パソコン作業やスマホを見る時間が長いと、肩の筋肉が固まって起こる「肩こり」。症状が軽かったり一時的なものであれば、少し休憩をするだけで凝りは治ります。
しかし、ひどい肩こりをそのままにしておくと頭痛に発展する場合もありますよね。頭痛が起こるほど頑固な肩こりは、軽くマッサージしただけでは症状は治りません。
とは言え、不快な頭痛をそのままにしておくのはつらいでしょう。肩こりが原因の頭痛はセルフケアを諦めて、頭痛薬に頼るしかないのでしょうか?
どうして肩こりで頭痛が起こるの?メカニズムを解説
当たり前ですが肩と頭は別の場所にあるので、なぜ肩こりで頭痛が起こるのか疑問に思っている人もいるはずです。まずは肩こりから頭痛が起こるメカニズムを説明しましょう。
肩こりは肩の筋肉が緊張して固まった状態を指します。頭痛が起こる原因は風邪以外に背中や首、肩の筋肉の緊張も関係しているため、肩こりによって頭痛が起こるというわけです。ちなみに、肩こりが原因の頭痛は「緊張型頭痛」と呼ばれるため、偏頭痛とは違います。
肩こりによる頭痛の場合、後頭部や頭の両側、首などに痛みを感じるのが特徴です。中にはフワフワしたりめまいを感じたりする人も。
ロキソニンSサイトによると、肩こりによる頭痛は男性より女性のほうが1.5倍起こりやすいそうです。
肩こりによるつらい頭痛を解消する4つの方法!
「頭痛=頭痛薬を飲んで治す」というイメージを持っている人は多いでしょうが、肩こりによる頭痛は頭痛薬を飲む以外でも解消できます。
というより、頭痛のもととなっている肩こりを治さなければ、頭痛薬を飲んでも一時的に痛みを感じなくなるだけで、再び頭痛が起こってしまうので注意が必要。
これから紹介する頭痛を解消する方法は、肩こりを緩和する方法でもありますので、ぜひ試してひどい肩こりのない状態へと導きましょう。
首や肩を温める
緊張して固まった首や肩の筋肉は、温めて血行をよくすればほぐれていきます。
筋肉を温める方法には、
・電子レンジやお湯で温めたタオルを首・肩に5分ほど当てる
・貼るタイプのカイロを肩甲骨に貼る
などがおすすめです。
タオルは温めすぎるとヤケドをしてしまうため、人肌程度の温度にとどめておきましょう。貼るカイロは直接肌に貼るのはNGなので、必ず薄手のインナーの上に貼ってください。
首や肩を温めるだけでなく、特に秋冬は「冷やさない」工夫も必要です。首までおおってくれるタートルネックの服やマフラーなどを利用して、首と肩が冷たい外気に触れたままにならないようにしましょう。
適度にストレッチを行う
首や肩の筋肉は、温める以外にストレッチをして動かすことでもほぐせます。パソコン作業やスマホを見る時間が長い人は、肩こりの症状を感じる前にストレッチをやりましょう。
すでにひどい肩こりに悩まされているなら、1日に20分ほどストレッチの時間を取るとよいです。体と筋肉が温まって動かしやすいお風呂上がりのタイミングでストレッチを行うのが効果的。ストレッチの方法は以下のとおりです。
肩こりによる頭痛を解消するストレッチ方法
1.右手を頭の左側に添えます。
2.そのままゆっくりと右側に頭を倒しましょう。
3.反対側も1.〜2.と同じように動かします。
4.左右各5〜10回を1セットとして、1日3セット程度行いましょう。
同じ姿勢を長い時間続けない
同じ姿勢を続けている時間が長いほど首と肩の筋肉は固まりやすく、頭痛が起こる可能性も高くなります。
仕事でパソコンやスマホを使う人は、つい作業に熱中して気がつけば2時間以上も同じ姿勢を続けていたなんて経験は決して少なくないはず。作業に集中しているときは精神も緊張しているので、頭痛だけでなく疲労感も強くなりやすいのです。
長い時間同じ姿勢を続けないよう、1時間ごとに休憩を取って肩の筋肉をほぐしてあげましょう。先ほど紹介したストレッチをやると、頭痛が起こりかけていた人でも気持ちがすっきりするはずです。
入浴はシャワーで済ませず湯船につかる
入浴をシャワーだけで済ませると体の芯までは温まりにくいので、首や肩の筋肉がほぐれにくいのです。
肩こりがひどく頭痛を感じることが多いなら、毎日ゆっくりと湯船につかりましょう。時間的に余裕がない人や暑い夏は入りたくないという人は、週に2〜3回入るだけでも毎日シャワーで済ませるよりは肩こりの緩和に効果を与えてくれます。
肩こりによる頭痛が起きてしまっているときも、入浴するだけで頭痛薬を飲まなくても痛みが和らぐケースもあります。「頭が痛いかも」と感じたら、仕事や家事を中断して温かいお風呂でゆっくりと過ごしてみてはいかがでしょう。
肩こりによる頭痛が我慢できないなら頭痛薬を服用しよう
セルフケアをしても痛みがあまり緩和されないなら、我慢せず頭痛薬を服用することをおすすめします。痛みをそのままにしていると、集中力が途切れるだけでなく吐き気を感じる場合も。無理は禁物ですから、頭痛薬を飲んでしばらく休憩しましょう。
ただし、頭痛薬は頻繁に飲むと体が慣れてしまい、効かなくなる場合があります。「痛くなったら頭痛薬を飲む」と頭痛薬に頼るのではなく、どうしても我慢できないときに飲むようにしましょう。飲み過ぎは禁物です。
まとめ
肩こりによって首や肩、背中の筋肉が緊張すると、凝りだけでなく頭痛も引き起こします。
頭痛が起こったときにセルフケアを行えば症状は和らぎますが、繰り返す頭痛に歯止めをかけるには肩こりそのものを解消しなければなりません。
今回紹介した4つの方法で頭痛を解消しつつ固まった筋肉をほぐしていけば、肩こりによる頭痛に悩まされる日々から開放されるでしょう。