新生活が始まったり、生活環境がガラッと変わったりすると、体調不良を起こしやすい方は決して少なくないはずです。
一見、新生活と環境の変化は体調不良と関係ないように思えますが、実は密接な関係があります。
今回はその関係や起こりやすい体調不良、体調を崩さないための対策について説明していきましょう。
新生活や環境の変化で体調不良を起こしやすい原因

人間は「安定」を好むため、良い変化でも悪い変化でも、環境の急激な変化はストレス要因となります。
ストレスによって神経の緊張状態が長く続くと、副交感神経と交換神経の切り替えが上手くできなくなり、自律神経が乱れてしまうのです。
自律神経が乱れると体調を崩しやすくなります。さらに新生活が始まる時期は寒暖差が激しい時期でもあるため、気温差によっても体調不良になりやすいのが特徴。
新生活や環境の変化による体調不良は一般的に「自律神経失調症」と呼ばれます。たまたま体調が悪いだけと思う方もいるかもしれませんが、実はれっきとした疾患の一つなのです。
新生活・環境の変化で起こりやすい体調不良

新生活や環境の変化で起こりやすい体調不良には主に以下のものがあります。
- 全身症状・・・眠気、倦怠感、疲労感など
- 消化器系症状・・・胃痛、吐き気、過食など
- 精神的症状・・・イライラ、不安、気力の低下など
- その他・・・頭痛、目の疲れ、肩こりなど
上記の症状はあくまでも一例であり、自律神経の乱れによる体調不良は数えきれないほどあります。新生活が始まったり、生活環境に変化が起こったタイミングで体調が悪くなった際は、自律神経の乱れによるものと判断して良いでしょう。
頭痛や肩こりを慢性的に抱えている方もいますが、そのような場合、いつもよりも症状が重くなったり、普段のケアを行っても症状が改善されなかったりもします。頭痛薬が効かない、肩こりによって吐き気がするなど生活に支障が出るレベルなら、一度医師に相談したほうが良いでしょう。
新生活・環境の変化で体調不良を起こさないための対策

新生活が始まったタイミングで体調を崩すと、学業や仕事、家事、育児に支障が出る可能性があります。
健康な状態をキープするためには、環境が変化する前から、神経の緊張をほぐし、自律神経を整えることがポイントです。
そのための対策を7つご紹介するので、ぜひ参考にして環境の変化に耐えられる体を手に入れましょう。
1.深呼吸・瞑想・ハーブティーで緊張をほぐす
深呼吸や瞑想には神経の緊張をほぐす効果があります。1日のはじまりや終わりに1〜3分程度瞑想するのがベストですが、時間がとれなければ仕事などの合間に深呼吸を2〜3回行うだけでも効果的です。
ハーブティーのうち、カモミールとレモンバームには自律神経を整える作用があります。休憩時間や寝る前に飲むと、適度に神経の緊張をほぐせるでしょう。
2.軽い運動で血行を促進させる
神経が緊張すると血行が悪くなり、反対に血行を促進させると緊張が和らぎます。そのため、ウォーキングやヨガなどの軽い運動で血行を促進させることも、新生活による体調不良を防ぐために効果的な方法です。
生活に慣れるまでは続けたほうが良いので、無理なく続けられる方法を選ぶのがポイント。1日10分程度でも効果が期待できるため、スキマ時間を上手に利用しましょう。
3.朝日を浴びて自律神経を整える
朝日を浴びたり、入浴で体を温めると自律神経を整えられます。寝室で遮光カーテンを使っている場合は朝日が入りにくいため、自律神経が乱れやすくなるので注意。遮光タイプではないものに交換するか、難しければ朝起きたらすぐにカーテンを開けて朝日を浴びましょう。
入浴はシャワーだと体の芯まで温まらないので湯船に浸かるのを心がけてください。カモミールやレモンバームの入浴剤を使えば、ハーブによる神経の鎮静効果も期待できます。
4.心理的な不安を和らげる
「新生活で上手くやれるだろうか」「新しい職場でミスをしないかな」と、心理的な不安が大きいと自律神経は乱れます。
口角をあげて笑う、何もしない時間を作る、気分転換になる趣味を見つけるなどで、心理的な不安を和らげて緊張をほぐしましょう。
5.アロマを利用して気持ちをリラックスさせる
ローズマリーやペパーミント、ラベンダーなどのアロマには気持ちをリラックスさせる効果があります。
疲労回復効果もあり、寒暖差によって下がった体力の回復をサポートしてくれるため、キャンドルやオイルなどで香りを楽しみましょう。
6.睡眠の質を上げる
自律神経を整え、寒暖差に負けない体を作るには、睡眠の質を上げることも大事です。睡眠の質が悪いと、体力は落ち、自律神経の乱れが悪化する可能性があります。
新生活や環境の変化によって悩み事が増えるかもしれませんが、寝室の環境を整えて十分な睡眠時間を確保し、睡眠の質をあげましょう。
7.カルシウムを積極的に摂取する
カルシウムには神経の緊張を鎮める効果があります。カルシウムが多く含まれる牛乳・チーズなどの乳製品や骨まで食べられる小魚などを積極的に摂取するのも効果的です。
まとめ
新生活や環境の変化は自律神経を乱れさせるだけでなく、寒暖差が激しい時期であることも関係して、さまざまな体調不良を招く場合があります。
神経の緊張をほぐし、睡眠の質を上げることで変化に負けない体へと近づくため、新しい生活や環境が変わる前から意識しておきましょう。