睡眠というものは、健康維持やメンタルの健康にとって非常に大切なものです。
寝不足になれば体がだるくなったり、思考力が低下したり、あるいは機嫌が悪くなったりと、いろいろな問題が起こるのは、おそらくほとんどの人が経験済みでしょう。
しかし、最近ではストレスなどの原因でなかなか寝付けなかったり、寝られたとしても熟睡できず、毎日一日中眠くて困っているという声をよく耳にします。
寝つきをよくしたり、睡眠の質を向上させるための方法はいくつかありますが、その中でも今回おすすめしたいのが「飲み物」。
睡眠の問題は薬やサプリメントを使って解決することも可能ですが、そこまでまだ深刻ではないというのであれば、普段から口にする飲み物で解決できれば、より簡単ですし安心ではないでしょうか?
睡眠の質が下がったままだとどんなデメリットがある?
まずは、睡眠の質が下がるとどのようなデメリットがあるのかについて考えていきましょう。
睡眠というものは、脳を休息させ、1日の出来事をリセットするために必要なもの。脳は想像以上にエネルギーを必要とし、そのエネルギーを節約するために睡眠が必要なのです。
そのため、睡眠時間が減ったり、睡眠が浅いままで起きてしまうとエネルギー不足になり、あるいは情報がパンパンに詰め込まれすぎてしまって、脳が本来の機能を発揮できなくなることも。
それによって引き起こされるデメリットは、
・集中力が低下する
・気分が落ち込む
・頭痛が起こる
・物忘れが激しくなる
・身体的にも疲れがとれない
など、思考的な問題はもちろん、身体的にもさまざまな問題が起こり、毎日の生活を普通に過ごすことが難しくなってしまいます。
寝る前に飲みたい!睡眠の質を上げる5つの飲み物
寝る前に飲み物を飲むことは、少し前までは否定的な意見もありましたが、近ごろでは睡眠中の脱水症状を防ぐなどの理由でおすすめされています。
では、睡眠の質を上げるために効果的な飲み物とはどんな飲み物なのでしょう。
まず良いと言われているのが「温かい飲み物」です。体を温めることで精神的にもリラックスできるというのが、その理由。
温かい飲み物の代表としては「白湯」がおすすめです。余計な成分が含まれないため、刺激も少なくどこでも用意できます。
リラックス効果をさらに増やしたいのであれば、カモミールやラベンダーの「ハーブティー」が良いでしょう。鎮静効果や自律神経を整える効果が期待できます。
そのほか、好みの温かい飲み物で寝つきをよくしたいのなら「ホットココア」でも良いです。血糖値を適度に上げることで、眠気が誘われます。
さらに、牛乳の成分にはアミノ酸の一種である「トリプトファン」が含まれていて、これもまた睡眠に効果的と言われていますから、「ホットミルク」でも睡眠の質を上げられるのです。
もしあなたが冷え性であれば「ホット生姜湯」などで体を温めてから就寝すると寝つきがよくなります。
そのほかにも実は、睡眠を促すホルモン「メラトニン」というものがあり、このホルモンはトリプトファンという成分が材料です。
トリプトファンは酒粕や抹茶、ごまなどに含まれますので、これらを含んだ飲み物を飲むのも有効ですが、メラトニンを生成するには時間がかかるため、就寝前というよりはその2〜3時間前に飲んでおくとよいでしょう。
睡眠の質が下がる!寝る前に避けたい飲み物とは
以上の5つの飲み物が、睡眠の質を上げるにおすすめな飲み物となりますが、逆に睡眠にとってよくない成分を含んだ飲み物もありますから、そういった飲み物はできるだけ就寝前には飲まないように気をつけることも大切。
まず一番避けておきたいのが、ご存知かとは思いますが「カフェイン」です。カフェインには覚醒効果があり、摂取すると眠れなくなります。
「そんなこと知っているよ」と思われるかもしれませんが、このカフェインがどのくらい血液の中に残るかも知っていたでしょうか?
カフェインは2〜4時間は脳を活性化する効果を持続し、血中から完全になくなるまで7〜8時間もかかるのです。
ということは、もし午前0時に就寝するのなら、その8時間前にはカフェインを絶っておいたほうがよい、という計算になります。
もちろん完全になくさなくても眠ることはできるでしょうが、思っているより残留する時間が長いことは知っておくべき。睡眠に関して悩んでいるなら、なおさらです。
さらに、カフェインといえばコーヒー、紅茶、緑茶などに含まれているのはご存知でしょうが、烏龍茶やコーラなどにも含まれているため、就寝前に飲むのはやめておいたほうがよいです。
カフェインのほかに眠るためにおすすめできないのが「アルコール」。よく「寝る前にお酒を一杯」という話も聞きます。確かに眠りやすくはなるかもしれませんが、アルコールを摂取してから寝ると、脳や血中のアルコールを分解するために眠りが浅くなり、疲れが取れなくなってしまうので注意が必要。
最後に、冷たい飲み物もおすすめできません。温かい飲み物と反対に冷たい飲み物は体が冷えて寝つきが悪くなり、さらに刺激も強いため、よい睡眠には向かない飲みものです。
まとめ
このように、寝つきをよくしたり睡眠の質を上げられる飲み物は、上手に活用すれば効果的に機能します。
特に温かい飲み物を摂るのがおすすめ。ただしあまりにたくさん飲んでしまうと、寝ている途中でトイレに行きたくなって睡眠が妨げられますので、適量にしておきましょう。
おすすめ以外にも、逆効果な飲み物はできるだけ寝る前には飲まないようにするのも、大切なポイントです。