花粉は2〜5月ごろに多く飛散し、肌に付くとかゆみや赤いポツポツなどの肌荒れを起こす原因になります。
花粉症じゃなければ肌に影響を与えないと思っている方もいるかもしれませんが、実は花粉症ではなくても花粉による肌荒れを起こす可能性があるのです。
一体なぜ、花粉症ではない方でも、肌は花粉による影響を受けるのでしょうか?
その理由と、花粉に負けない肌を作るための対策を4つ紹介しますので、花粉が飛ぶ時期に肌の不調を感じた経験がある方はぜひ参考にしてください。
花粉症じゃなくても肌荒れは起こるって本当?理由は?
花粉症の代表的な症状であるくしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状は、花粉によるアレルギー症状です。
つまり、花粉でアレルギー反応が出てしまう人がくしゃみなどの症状に悩まされるということなのですが、肌荒れとなるとまた違う理由が隠れています。
スギ科の花粉には皮膚細胞を活性化させる働きがある
資生堂が行った調査によると、花粉症ではない方の4割が花粉による肌荒れの症状を実感しています。4割というと約半分ですから、2人に1人は花粉による肌荒れに悩んでいることになるのです。
なぜ花粉症ではなくても、半数近くの方が肌荒れを起こしてしまうのでしょうか?それは、スギ科の花粉には皮膚細胞を活性化させる働きがあるからです。
皮膚細胞が活性化されるのは、スギ科の花粉の働きによるものなので、花粉によってアレルギー症状が出るか出ないかは関係ありません。そのため、花粉症でない方も花粉による肌荒れの症状が出てしまうのです。
花粉によって皮膚細胞が活性化され続けると、やがて「花粉皮膚炎」を起こします。花粉皮膚炎になると肌のバリア機能が低下するため、肌の乾燥や赤み、かゆみなどの症状が出るので注意が必要。
敏感肌の方や花粉症の方だけでなく、花粉が飛散する時期は肌荒れ対策をしておくことが、美肌を保つために大事なポイントです。
花粉症じゃなくても必須!花粉による肌荒れを防ぐ4つの対策
花粉による肌荒れを防ぐには、花粉を「つけない」「つけたままにしない」ことが重要です。
そのためにできる対策を4つ紹介するので、花粉による肌荒れに悩まされないためにぜひ参考にしてください。
1.普段よりスキンケアを念入りに行う
花粉が肌についても肌荒れを起こさせないためには、肌のバリア機能を高めておくのが効果的です。
肌の保湿ケアに力を入れるとよいので、
・ヒアルロン酸、セラミドなどの保湿成分が入ったアイテムを使う
・洗顔後、入浴後はすばやくスキンケアを行う
・週に2〜3回はパックやフェイスマスクなどのスペシャルケアを
・日中に肌の乾燥を感じたらミストなどでうるおいを補給
などを行い、肌が乾燥しないようこまめにケアをしてあげましょう。
すでに肌が不調という場合は、保湿力があり、肌への刺激が少ない敏感肌用のスキンケアアイテムを使うのがおすすめです。
2.花粉を肌につけたままにしない
肌に花粉がついたまま長い時間が過ぎると、花粉皮膚炎を起こしやすいので注意しましょう。
帰宅したらすぐにクレンジングでメイクをオフし、洗顔で汚れとともに花粉も洗い流してください。
花粉は髪にもついているので、顔だけでなく髪まで洗うのがベスト。時間がなければ、髪をとかしたり手で花粉を振り払うだけでも効果があります。
3.花粉が地肌につかないようにする
近ごろはマスクをして出かけるシーンが多いため、「すっぴん+マスク」で外出する方もいるかもしれません。
しかし、すっぴんで外へ出かけると、地肌に直接花粉がついてしまうので肌荒れの原因となります。
たとえマスクから見える範囲が顔の上半分だけだとしても、日焼け止めや化粧下地を塗り、花粉が肌に直接つかないよう対策しましょう。
4.規則正しい生活を送る
生活習慣の乱れは肌のバリア機能を低下させるため、花粉による肌荒れを起こしやすくする原因の一つです。
規則正しい生活を送るために、
・夜更かし・徹夜をせずしっかり睡眠をとる
・寝る前にスマホ、パソコンを見るのを控えて睡眠の質を上げる
・暴飲暴食、お菓子の食べ過ぎを防いで栄養バランスのとれた食事に
・軽いものでもよいので運動を続けて適度に汗をかく
・ストレスは溜めすぎないようこまめに発散
などに注意をしましょう。
花粉による肌荒れがなかなか治らないときは皮膚科を受診しよう
セルフケアを行っても花粉による肌荒れが治らないときは、「花粉症じゃないから」とそのままにせず、すみやかに皮膚科を受診することをおすすめします。
肌の赤みやかゆみ、ブツブツができるなどの症状は花粉以外の原因でも出る可能性があるものです。
放置すると症状が悪化することもあるので、すみやかに医療機関にて医師に診てもらいましょう。
まとめ
花粉によって肌荒れを起こすのは、スギ科の花粉による作用が原因です。花粉症かどうかにかかわらず影響を受けてしまうので、花粉症でなくても早めに対策を行っておくことが大事。
肌に花粉を「つけない」「つけたままにしない」行動を心がけ、花粉に負けない肌を目指しましょう。セルフケアで間に合わないときは、我慢せず皮膚科を受診してくださいね。